■学会設立の趣旨

 現代の社会では科学技術や経済発展が顕著な反面、精神の不安、モラルの衰退、愛の喪失といった心理的危機が広がっているようです。私たちは東西の文明の古い英知を現代において問い直すという立場から人体科学会を設立しました。本学会は従来の学問分野の境界を越えて、文科系から医療体育系、理工系まで総合した観点に立ち、各学系総力で未知の領域(身体・気・意識・霊性など)の洞察を深め、人間の本質を探究し、将来の世界における思想的理念を求めてゆくことを目標としています。

■活動の内容

(1)生命科学・物理科学の先端的知見に基づいた生命現象の本質の研究

(2)深層心理学、心身医学、精神医学などを総合した心身相関の研究

(3)心身と環境の相互関係及び風水の研究

(4)身体観について東洋医学の理論的・実験的研究

(5)禅・ヨーガなど東洋の伝統的修行法の生理・心理的研究および生体への影響の研究

(6)気エネルギーに関する実験科学的および理論的研究

(7)霊性(スピリチュアリティ)に関する研究

(8)超心理現象・潜在能力に関する総合的研究

(9)ホリスティック医学・統合医学の確立を目指した研究

(10)心身の健康および体力の保持・増進のための実践活動の研究

(11)スポーツ・芸術・教育・文化の領域における能力開発の研究

(12)西洋の分析的発想と東洋の総合的発想との融合

(13)人類の宗教意識についての研究

 これらの目的のために年次大会の開催、公開講演会の開催、学会学術誌「人体科学」の発行、機関誌「Mind-Body Science」の発行などを行ってきました。また、合宿や読書会、サロンなどの会員交流も行なっています。

■学術団体の加盟

 人体科学会は1996年度に日本学術会議第17期学術研究団体(哲学部門)に登録。1999年第18期、2002年第19期に登録。2004年に日本学術会議法の一部が改正され、それまでの「登録学術研究団体」が廃止され、現在は日本学術会議協力学術研究団体。